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手料理と期について
手料理が好きだ。ああ,勿論,俺の,手料理,である。

これは美味い!という料理を噛み熟したことは何度と無くあるが,我が手料理ほど我が舌を愉しませるものとなるとそうは無い。あぁ,想い出すだけで舌が痺れる。

例えばスパゲッティ。麺,具,ソース,一口目でまず唸る,二口目でやはり唸る,なぜこんなに美味いのか?と悲しいほどにスパゲッティを見詰め,撫で上げ,やさしく口に含み,瞬間,雷電の如き官能が頭頂を突き上げ,苦しいやら嬉しいやら悶絶がはじまる。「君こそが,スパゲッティだ,俺の為の,スパゲッティだ」おお,スパゲッティ,と,高らかに"暗唱"する。そう,周知の通り,食は静かなる愉しみでなければならない。料理という静穏の彼女が横たわるその手前で,甘美であるが故にその高踏を傷付けるようでは彼女を喰う資格はない。彼女はレディなのだ。いや,その超俗からして女神であるかもしれない。彼女の命を摂り込むに際しては,あらゆる人間は厳粛であらねばならない。彼女の最後の一片まで余さず咀嚼したなら,黙祷と皿洗いは欠かせない。


料理のツボとは何か。これは,味覚的想像力と確認であると信ずる。材料群から味を想像し,いろいろ組み替えてレシピを仮想する。そうしてそれを基に洗い,切り,和える,その間中,確認の徹底を抜かるな。想像と現実を繋ぐのは確認だ。そうして出来上がったら,喰うもよし,喰わせるもよし,ただ,彼女がどんなに醜く仕上がったとしても,レディであることに変わりは無い,謹んで,処するように。



物事には"期"がある。ある平凡類の愛が激しさに始まり通奏低音的となり煮え立ったかと思いきや空虚に収束してゆくように。

期は重要だ。人生の一場面にでもストーリー性のないことがどれほど乾燥したものであるか,口語でも文語でも文脈の整理されていないものの醜さはどうだ,音楽であれ活動写真であれ,期を無視したものの不出来を,君は山ほど知っているだろう。一般に,期にあって期にあらざる所為は不協和を呼ぶ,期をみて,君の振りを考えるのも一興。

期は予め決定されたものではないと信ずる。期は,要するに人間的な感覚に訴えるものであるから,この期に続いてはその期であらねばならぬ,ということはなく,例えばある人間に感受できるあらゆる情報の複雑な一部分をすこし操作してやる,それだけで,彼の求める次なる期はすこし様を変えるということが有り得るし,彼の求めざる期が彼に降るという"意外性"が彼にその脈絡を非常な快感として発見させるかもしれないし,そもそも求める期が次にやってくるとは限らない。彼の人生における次なる期は,彼と彼以外の世界との相関のなか決定されるものだ。彼の孤歩でそれは変ぜられないかもしれない,しかし彼は彼の期に影響する世界(ex.恋愛における彼女という外世界)を変ずることができる,さすれば彼の次なる期は幾許か変容することも有り得る筈だ。

もし,期というある程度長尺な時間の全体像を,考究の結果,人生に"期的"な満足を感じることができた,また,感じさせることができた,とすれば,君はちょっとした策士かもしれない。
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【2004/11/12】 | Essays | エッセイ | trackback(0) | comment(0)
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玄晟.


Training and the experiment on various creative activities with Philosophical/Thought Poetry at the top. 哲学/思想詩を筆頭に創造的諸活動の訓練及び実験を。

Author

玄晟
  • Name:玄晟 (Genjou)
  • Male. Twenties.

    No Love, No Creation.

    O Cosmos, the motherless space
    That contains the whole of art and nature.
    My spirit settles down into an abyss with you.
    In the time, named the first half of love,
    This tranquil chaos is shining all around and
    Losing all the darkness.

    O Cosmos, now you and I become half sides of the creator.
    The universe undulates and gives me a love.
    The mortal overtakes the point of the wave and returns you a creation.

    O Cosmos, we are going to the end of the creation.
    We know when our world ends, but are affectionate to the fate.
    Let us create precious matter with existing partners until that time,
    Over and over.
..............................................




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